ソラナ(Solana)とは?特徴・リスクをわかりやすく解説/板取引をするならどこの仮想通貨取引所がおすすめ?
この記事で解決すること
- Solana(ソラナ)に関する基礎知識
- イーサリアムとビットコインとは何が違うのかの知識
- Solanaの板取引ができる国内仮想通貨取引所・ソラナを保管できるウォレット

※PRを含む
▼ Solana($SOL)とは何か/いつ作られたか

- 創設者は アナトリー・ヤコヴェンコ(Anatoly Yakovenko)。もともと Qualcomm 出身のエンジニアで、2017年に Solana のアイデアを公開、2020年にメインネットをローンチしました。
- Solana のホワイトペーパー “A new architecture for a high performance blockchain” で説明されている通り、従来のブロックチェーンが抱える「スケーラビリティ/遅延/ファイナリティ」の問題を根本から改良することを目的に設計されています。
【リアルタイムチャート】
▼ Solanaが解決を目指した課題(ホワイトペーパーより)

Solanaホワイトペーパー:https://solana.com/solana-whitepaper.pdf
Solana のホワイトペーパー “A new architecture for a high performance blockchain” によると、Solana は従来のブロックチェーンが抱える複数の制約(スケーラビリティ、遅延、メッセージング・オーバーヘッドなど)を根本から見直す設計を持っています。特に、ノード間でのメッセージのやりとりが多く、順序・タイミングを同期するための通信量(ネットワーク帯域消費)がスループットと確定性(finality)を大きく制限している、という分析からスタートしています。
この問題に対して、Solana は Proof of History (PoH) を導入しました。PoH は、イベント間の時間や順序を信頼不要(trustless)に証明するための連続的なハッシュ計算シーケンスであり、それによって「どのノードも同じ時間の流れ/順序を共有できる一種の暗号時計(cryptographic clock)」として機能します。これにより、ノード間の時計同期のための通信・検証のオーバーヘッドを削減でき、サブ秒(sub-second)での確定性を達成する土台となります。

Solanaホワイトペーパー:https://solana.com/solana-whitepaper.pdf
また、ホワイトペーパーでは、PoH と併用される Proof of Stake(PoS) アルゴリズムも設計の一部です。PoS を使うことで、従来の Proof of Work(PoW)型のような高いエネルギー消費を避けつつ、ネットワークの検証や安全性を担保します。さらに、Solana は Proof of Replication (PoRep) のようなストレージの証明系も提案しており、時の順序の偽造やデータ保管の不正を防ぐ設計が含まれています。
ホワイトペーパー上では、現行のハードウェア(例:1 Gbps ネットワーク)で実装した際に、「最大で 710,000 トランザクション/秒(TPS)のスループットが可能」であるという理論上の性能試算も提示されています。これにより、既存のブロックチェーンが抱えるトランザクション処理能力の限界をブレークスルーできる可能性が示されています。
▼ イーサリアムと比べて何が違うのか(技術的な観点で)
まず、Ethereum(特に現在の PoS 化後の Ethereum)もスマートコントラクトの機能性・分散性・エコシステムの成熟度で非常に優れた設計を持っていますが、Solana は次のような技術的差異を持っています。
・時間/順序の証明の実装
Ethereum には標準で「Proof of History」のような暗号時計(cryptographic timekeeper)は無く、各ノードが自身のローカルクロックに頼る部分があるため、ブロック生成の順序やタイミングがノード間での伝播遅延・ネットワーク遅延によって左右されやすい。Solana は PoH を使うことでこの遅延を前もって取り込む設計を持ちます。ホワイトペーパーでは「PoH を使うことで Byzantine Fault Tolerant(BFT)状態機械の中でメッセージ伝送のオーバーヘッドを削減し、サブ秒の確定性が可能になる」ことをうたしています。
・スケーラビリティ(TPS・並列処理等)
Ethereum ではトランザクションの処理速度(TPS)はネットワークの混雑状況・ガス価格に大きく依存し、お腹いっぱいになるとトランザクションの遅れや手数料の高騰が発生します。一方、Solana は多くの並列処理(並列にスマートコントラクト/トランザクションを処理できる設計)を持っており、ノード間同期/検証を効率化する仕組みが多く盛り込まれています。たとえば、Rust 言語での最適化、署名検証のパイプライン化、メッセージ伝播を小さなデータブロックに分けて流す Turbine プロトコルなど、Ethereumと比較して「処理能力 vs コスト」のトレードオフを大きく改善する方向が取られています。 (参考資料・分析記事より)
・手数料と遅延コスト
Ethereum ではトランザクションが複雑、混雑時の gas 価格の高騰、block confirm の遅れが取引コストと使用者の体験に大きく響きます。Solana のホワイトペーパーおよびその後の実装・運用実績では、「低レイテンシ」「非常に低コスト (transaction fee がごく小さい)」「頻繁なトランザクションに耐えうるロード」の設計が重視されています。実際には、手数料がおおよそ数セント未満、あるいはミリセンツ以下というケースが多く見られ、マイクロトランザクションやゲーム・NFT等のユースケースでの体験が改善されていることが報告されています。
・確定性(Finality)
Ethereum の PoS 化後も、ブロックが追加されていくことで確定性が高まる「確率的確定性 (probabilistic finality)」の傾向があります。つまり、あるトランザクションが完全に取り消されない・スパム・分岐・チェーン反転の可能性が非常に低くなるまでに複数ブロックが後続することが望まれます。これに対して Solana の設計は PoH の時刻順序性とリーダーシップのチェーン(leader schedule)などを使って、より迅速な確定性を目指しており、「サブ秒内」の確定が可能、あるいはそれに近づける構造を持っているとホワイトペーパーで論じられています。
▼ ビットコインと比べて何が違うのか(目的・設計思想の観点で)
ビットコインは主たる目的が「デジタルゴールド」・「価値保存」「信頼できる分散通貨」「改ざん耐性」「発行上限」「セキュリティ重視」の設計です。一方、Solana はそこまで価値保存に特化した設計ではなく、むしろ応答性・スケーラビティ・実用性(DeFi、NFT、リアルタイムアプリ等)に重きを置いています。
ホワイトペーパーにおけるビットコインとの違いをまとめると
▼ 【価格推移】 2023年度末から2024年にかけて約1400%の上昇
2023年度末には10ドル前半付近でしたが、2024年3月には200ドル付近にまで迫り、SolanaのDominance(暗号資産市場におけるSolanaの占有率)は3%にまで上昇。時価総額も$BNBに迫る5位へ。
SolanaはProofOfHistory(POH)という独自の技術を活用、取引の順序を効率的に確立し1秒間に数千のトランザクションを処理できる能力を持ち、Solanaは送金料(TransactionFee)がアメリカドルで言うと数セント未満。ネットワークが成長しても処理速度を犠牲にしないため、Solanaチェーン上での開発をする際にかなりメリットとなります。
このため、Solanaチェーン上で日々誕生するコインやプロジェクトは魅力的なものが多く、Solana(ソラナ)は執筆時点で時価総額5位と星の数ほどあるアルトコインの中でもかなり上位の流動性を誇ります。Solana周りのプロジェクトはかなり注目を集めています。
▼ Solana(ソラナ)の買い方
・国内仮想通貨取引所で買う
国内ではGMOコインやOKJで板取引できます。ここではGMOコインを例に出します。国内の仮想通貨取引所をまとめた記事はこちらからどうぞ
板取引の指値注文手数料はGMOコインがマイナス0.03%なので、約定する度手数料が上乗せされる仕組み。流動性もCoincheckやBitflyerに次ぎます。
ガス代はGMOコインが負担な上に、最低出庫枚数も0.1枚と少ないためPhantomwalletなどへガス代を補填するために送金する方にもGMOコインは適しています。
・口座開設は公式サイトから:GMOコイン
・ 指値と成行注文方法
指値注文の手数料はマイナス0.03%、成行注文は0.09%
①取引モードが暗号資産、取引所現物になっていることを確認。

②左上にSOLと買いてあるのを確認して、トレードの欄から注文を選択。

③区分を指値/逆指値にすれば指値注文に、成行にすれば成行注文の画面に切り替わる。
指値注文では市場価格より注文価格が下になるようにしましょう。逆指値(何円以上になったら買い)は市場価格よりも上にしてください。

・販売所
手数料は無料、スプレッド(売値を買値で割り、1を引いたもの)は変動します。概ね8%で推移。販売所で買ったソラナを取引所で売ることは可能です。
①ホーム画面下部一番右の項目で、販売所となっていることを確認

②購入したい金額を入力すれば完了

・公式サイト:GMOコイン
・DEXでブリッジ・スワップする
自身の仮想通貨ウォレットにGMOコインなどからイーサリアムを送金し、以下のようにJumperなどでブリッジ&スワップできます。ソラナチェーンは非EVMチェーンでイーサリアムメインネットとは互換性がないため、ソラナチェーンにつながっているウォレットアドレスとEVM系のイーサリアムメインネットなどにつながっているウォレットアドレスの2つが必要です。
関連記事:DEXの公式リンク、Optimism上のETHをSOLにブリッジする手順

▼ Solanaを安全に保管する
・【オフライン管理】Trezor・Ledgerウォレット

オフライン上で仮想通貨を管理するコールドウォレットは、個人で秘密鍵をハッキングの心配がない場所で管理するため、仮想通貨を保管する手段の中で最も安全といえます。両者ともSolanaに対応しています。
コールドウォレットの仕組みや注意点など以下の記事でまとめています
関連記事:TrezorウォレットとLedgerウォレットの対応通貨・モデルの値段など比較まとめてみた
・Phantomウォレット

コールドウォレットに対して、オンライン上で管理するものはホットウォレットといいます。ハッキングのリスクがあるため秘密鍵やハッキングに注意が必要。
Phantomは公開情報で$150Mの資金調達を成功させており、Solana上のウォレットと言えばPhantomウォレットが1番有名だと思います。
関連記事:ウォレットの公式リンク
▼ Solanaのまとめ
Solana(ソラナ)は、従来のブロックチェーンが抱えていた「処理速度の遅さ・スケーラビリティ不足・ファイナリティの遅延」といった課題を根本から解決することを目指して設計された次世代ブロックチェーンです。ホワイトペーパーで提案された Proof of History(PoH) を中核に、ノード間の時計同期を効率化し、サブ秒でのトランザクション確定を可能にする点が大きな特徴です。さらに Proof of Stake(PoS) と組み合わせることで、エネルギー消費を抑えつつ安全性を担保し、高速かつ低コストのトランザクション処理を実現しています。
ビットコインが「価値保存」と「分散通貨」としての信頼性を追求し、イーサリアムが「スマートコントラクトによる汎用的なアプリ基盤」を築いたのに対し、Solana は「圧倒的な処理能力と低遅延による実用性」に軸足を置いています。特に 1 Gbps ネットワーク下で理論値 70 万件超の TPS を目指す設計は、従来の限界を超えた性能を示しており、DeFi や NFT、リアルタイム性が求められる分野で強力な基盤となり得ます。つまり Solana は、ビットコインやイーサリアムの理念を受け継ぎつつも、「誰もがストレスなく利用できる分散アプリの高速基盤」 という新しい方向性を示したプロジェクトだと言えます。
アルトコインは変動幅が大きいため、取引する時は資金に余裕を持ち、保管する際はハッキングから守れるコールドウォレットをできるだけ使いましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。