【デイトレコラム】デイトレードで損切り出来ない心理学に基づいた理由
この記事を読み終わると得られること
- トレード・投資をする際に知っておきたい心理学・行動経済学
- それらをもとにすぐに始められること・気を付けられること
▼ 損切が難しい心理的な要因(学術的文献)
▼ プロスペクト理論
プロスペクト理論では「人は得る喜びよりも失う苦痛を強く感じる」とされており、その差はおよそ2倍にのぼると言われています。たとえば、100ドルを得た時の喜びよりも、100ドルを失った時の痛みの方が2倍以上大きい、という実験結果が報告されています。
この理論の重要な点は、絶対的な金額ではなく「基準」との比較で満足度が決まることです。その基準は購入価格や直前の評価額などが参照点になります。
実際にトレードをしていると、これを強く実感する瞬間があります。大きな利益を取れた時の高揚感よりも、「今損切りしたら大きく損するかもしれない」という恐怖の方が強烈に感じます。
特に上昇トレンドの途中でエントリーした時、自分の買い値が「底値に近いはずだ」と思い込んでしまう傾向がそこまで勉強をしていない人にはあると思います。しかし実際には、二番底を見極めることは難しく、底値付近では価格が上下に大きく揺れ動くレンジ相場を作ります。そのため、後から見れば良い位置でポジションを持っていたとしても、少しの含み損で強い不安に駆られ、基準点(エントリー価格)との比較に引っ張られて早々に損切ってしまうことがあるのです。
▼ サンクコスト効果
すでに費やしたコストを合理的には無視すべきなのに、行動に影響を与えてしまうこと。
すでに投資したコストを取り戻さなければ、という心理状態。
トレードには、スプレッドや約定手数料、ファンディングレートやスワップポイント以外にも
私みたいな凡人トレーダーは良いポジションを取るためにそれなりに試行を重ねるときが多い(はず)。その際にかかるストップロスがこのさ。
▼ 確証バイアス
自分の信念を支持する情報ばかり集め、反証する情報を無視する傾向。
「この銘柄は絶対上がる」と思うと、上昇を裏付けるニュースばかり調べる。
また、含み損中でも「このインフルエンサーも買ってる」「過去チャートでも似た形で上がった」など、自分に都合の良い材料を探す状態がこの確証バイアスに当てはまります。極端に取引高が低いアルトコインが話題に上がっているときは特にこのような人を多く見かけます。
これらの心理状態は、冷静に損切り・撤退ができず、損失を拡大させやすいです。
▼ ギャンブラーの誤謬(Gambler’s Fallacy)
古典的には行動経済学ではなく確率論の誤解として知られていたが、Tversky & Kahneman (1971) が実験的に有名化。確率的に独立している事象を「そろそろ逆が出る」と誤解する。
「ここまで下げたから、もう上がるはず」「連敗してるから、次は勝てるはず」という心理状態がこれに当てはまります。確率を誤解し、根拠のないエントリー・ナンピンにつながります。
▼ 後悔回避(Regret Aversion)
人間は「損失を避けたい」という心理(プロスペクト理論)と同じくらい、
「将来自分が後悔するかもしれない行動を避けようとする心理」を強く持ちます。
つまり、
この「後悔したくない」気持ちが意思決定を縛ってしまう現象です。例えば、
①損切りをためらう
「ここで損切りしたら、その後反発したら後悔する…」と思ってズルズル持ってしまう。
②エントリーできない
「買った瞬間に下がったら後悔する…」と考えて、良いタイミングを逃す。
③勝ちパターンを試せない
「失敗したら嫌だ」という心理で、新しい手法に挑戦できない。
トレードを始めたての頃は、あまり勉強ができていないので損切り基準があいまいになりやすく一番が難しいと感じます。
トレードを始めて3年たった今でも二番が自分の中ではネックになってます。本当にここでリスクをとってもいいのだろうかと考え直して、結果取っていたら爆益だったということが何回もありました。
▼ 取るべき行動まとめ
5つの心理状態について説明をしたうえで、トレードにどのように生かすのかを考えます。
- プロスペクト理論:常に自分がエントリーした場所が、トレンド進行中なのかまだレンジで始まる前なのかを仮説立てる。リスクリワード比率を事前に決めて機械的に行動する。
- サンクコスト効果:エントリー時点で「損切りライン」をチャートに書き込むなどの損切りプランを実行
- 確証バイアス:自分に反対の意見を持つトレーダーやアナリストの情報をあえて読む。自分の失敗シナリオも事前に考えておく。
- ギャンブラーの誤謬:
- 後悔回避:エントリーせずに観察(横軸をしっかり見る)した方が結果的にわかりやすいチャートになったりするので、選択を悔やまない。とれるリスクの最大値を事前に決めておく。
最後までお読みいただきありがとうございました。