ビットコインCFDやFX取引で損切りをする必要性や最大ドローダウンの目安。損切ラインを考察できるツール一覧
この記事を読み終わると得られること
- 損切りがなぜトレードに必須なのか、その本質を理解できる
- 1回の取引でどのくらいのリスクを取るのが妥当か(資金の%目安)がわかる
- 損切りラインを考察するための具体的なテクニカル指標・経済指標の例
- 損切りを自動化する注文方法(逆指値・OCO・ノックアウトオプションなど)が理解できる
▼ 損切りが必要な理由

【仮定する条件】
・8月13日に122,196ドル付近で、左のチャートとのダブルトップを狙ったショートポジションを構築
・1%の変動幅で損切りを実行するルールを設ける
上の画像のように8月13日にダブルトップ狙いでショートエントリーしたとします。エントリー直後に想定外の値動きとなり、価格が1%ほど逆行した時点で損切りを設定していた場合、その時点で一度ポジションを閉じることになります。
実際の場面では、その後さらに1.8%ほど逆行してから大きな下落トレンドが発生し、最終的には想定通りの方向に相場が動くこともあります。ここで「損切りしなければ勝てたのに」と考えてしまいがちです。
しかし冷静に見れば、損切りを実行したからこそ含み損を最小限に抑えられたのです。もし損切りをせずに耐えていた場合、一時的に大きな含み損を抱えることになり、資金効率や精神的な負担が重くのしかかります。
さらに重要なのは、相場が再びトレンド方向に動き出した時点で、再エントリーすれば十分に回収できる可能性があるという点です。トレンドが発生していれば、その波に乗るチャンスは何度も訪れます。
つまり損切りとは「負けを認める行為」ではなく、大きなチャンスに備えるための資金防衛策です。一度小さな損切りを受け入れることで、次のトレンド発生時に身軽に動ける ― これが損切りの本質的な価値だと感じます。
▼ ドローダウンと損切りの適切な割合に関する考察
・最大ドローダウン(Max Drawdown, MDD)の定義と一般的な目安%
ウェブ上で他のユーザーがどう考えているのか調べてみたところ、プロップファームならどこでも4~8%のDDが普通というコメントや最大DDが30%でも精神的に耐えられるならOK(Jup would also say max. 30% if you can handle it mentally)と他のユーザーが返信しています。

有名なプロップファームのFintokeiでは4%~10%の最大ドローダウンが設定されており、10%あたりを超えるとリスクの高いトレードをしているといえます。
10%あたりを超えてくると一般的にリスクが高いといわれる理由はおそらく、裁量トレードをする場合心理的な負荷がただでさえかかるのに、最大DDが10%を超えてくるとストレスでハゲてしまうよってことなのでしょう。
裁量トレードで利益を獲得するのににかかった時間は、かなりのストレスと集中力、不安をつぎ込んだ時間なので、最大DDが大きくなればなるほど脂汗がでて周りの空気が一瞬凍り付くような感覚になります。
こうならないために事前に最大リスクを考え、自分でもどうにもならない部分を考えておくことが大切です。
・損切りを適切に行えばリスクが抑えられる実例を私のトレード履歴で説明
以下の画像は2週間リアルマネー口座でビットコインを裁量トレードしたときの画像です。一度口座資金に対して45%の損切りをしなければならない危ないトレードをしてしまいましたが、その後はリスクを抑えて、上位足を見ながら小幅に損切りすることを意識しました。

相場方針に沿ったトレードであれば、損切りは資金を守るための防衛策として機能します。ドローダウンがあっても、次のチャンスに備えて資金を温存できます。この時しっかり利益を伸ばせたのも最大DD45%をたたき出した後、小幅に損切りすることを意識してメンタルの上下をコントロールできたからだと思います。

45%は普通にギャンブルトレードワンね
▼ 損切りラインの決め方(テクニカル・ファンダ・資金管理)
・水平線やトレンドライン、フィボナッチリトレースメントなどのテクニカル分析ツール
テクニカル分析は、多くのトレーダーが相場の方向性を判断するうえで活用している王道の方法です。特に「水平線」や「トレンドライン」は、過去に何度も反発した価格帯を示すため、多くの投資家が意識する水準となります。そのため、もし価格がこれらのラインを明確に割り込んだ場合、「相場の流れが変わった」と判断して損切りを検討することが合理的です。
さらに「フィボナッチリトレースメント」もよく使われる指標の一つです。たとえば38.2%、50%、61.8%といった水準は、多くの投資家が押し目買いや戻り売りの目安としているため、フィボナッチに従ったトレードをする場合、そこを割ったら一度シナリオを見直す必要があります。
テクニカルツールは万能ではありませんが、「どこでシナリオが崩れるか」を明確にする役割を果たしてくれるため、損切りラインを設定するうえで大きな助けとなります。

ちなみに私は水平線とEMA(指数平滑移動平均線) が大好きワンね
・経済指標ニュース

FXや仮想通貨市場は、経済ニュースや指標の発表によって急激に動くことが多々あります。特に米国の雇用統計、消費者物価指数(CPI)、FOMCの政策金利発表などは、マーケットに大きな影響を与える「ビッグイベント」です。予想と実際の数値が大きく乖離すれば、テクニカル分析では想定できない値動きが一瞬で起きることもあります。
短期トレードの目安は崩れにくいが、経済指標自体は中長期のトレンドを変えていくのでポジションを長く持つ場合の目安に影響すると考えてます。

経済指標は速報値や修正値、他の指標への影響も絡むので本当難しいワンね。勉強中...
こうした局面では、テクニカルのシナリオに固執せず、「予想と違った方向に強く動いたら損切りする」といった柔軟な判断が重要です。さらに、そもそも発表直前にポジションを持たない、あるいはロットを小さくする、といったリスク回避策も効果的です。
「経済指標の発表で資金を大きく減らした経験がある」というトレーダーは少なくありません。だからこそ、イベントリスクを常に頭に入れたうえで、損切りのルールを作ることが大切です。
関連記事:米国経済指標の種類
・独自の資金管理ルール
損切りは「どこで値動きが変わったか」を判断するテクニカル要素だけではなく、自分の資金を守るためのルールとして考えることも重要です。
以下のような基準を設けると、より実践的になります。
このように「テクニカル」「ファンダメンタルズ」「資金管理」という3つの視点を組み合わせて損切り基準を作ることで、ブレないトレードが可能になります。

偉そうなこと書いてるこのアマチュア管理人も、値ごろ感でぽじったりして死ぬときはあるらしいワンねm9(^Д^)プギャー
・よくある失敗例と注意点、代表的な心理学
損切りが苦手な人の多くは、次のような心理的な落とし穴にハマっています。
- 「もう少し待てば戻るかも」と願望を持ってしまい、損失を膨らませる
- 損切りを設定しないままトレードを始め、気づけば口座資金の大半を失っている
- 小さい利益はすぐ確定するのに、損失だけは放置してしまう
これらはすべて「ルールを守れなかったこと」が原因です。結局のところ、損切りは技術よりも「習慣化」が鍵になります。最初は難しくても、ルール通りに損切りを繰り返すことで、少しずつ「当たり前の行動」として身についていきます。
▼ 損切りを実行する方法(注文の種類)
・指値決済注文を出す
損切りを自動化するもっとも基本的な方法が「逆指値(ストップ)注文」です。たとえばショートポジションを持っている場合、建値より上に逆指値を置いておけば、価格がそこに到達した時点で自動的に決済されます。これにより、「戻るかも…」という感情に流されて損失を拡大するリスクを防ぐことができます。
さらに取引所では、単純な逆指値だけでなく、以下のような注文方式を組み合わせることが可能です。
・ノックアウトオプションを活用する
近年、国内外の一部のFX業者や証券会社では「ノックアウトオプション」という商品も登場しています。これはポジションを建てる際に「絶対にこれ以上損をしない」という価格(ノックアウト水準)をあらかじめ設定しておく仕組みです。
メリットは以下の通り
従来の逆指値注文では、相場の急変時に「滑り(想定より悪い価格で約定すること)」が発生する可能性がありますが、ノックアウトオプションではそのリスクを排除できる点が大きな強みです。特に初心者や資金を守りたい投資家には相性が良い手法といえます。
・トレール注文(Trail注文)
トレール注文は、損切りラインを相場に合わせて自動で調整してくれる仕組みです。たとえばロング(買い)ポジションを持っていて価格が上昇した場合、一定の幅(例:100pips)を維持しながら損切りラインも引き上げてくれます。
この仕組みにより、相場が上がっているときには利益を伸ばしつつ、反対方向に転じたら自動的に決済されるため、「利益確定」と「損失限定」を両立できます。
特にスイングトレードや中期投資で効果を発揮しやすく、「利益をもっと伸ばしたいけど、含み益が減るのは嫌だ」という心理的な葛藤を和らげてくれるのがトレール注文の魅力です。

▼ 損切りで失敗しないための注意点(心理・スリッページなど)
・スリッページや注文の未設定
ノックアウトオプションを使わず、手動で損切りを判断すると、価格の急変や滑り(スリッページ)で想定以上の損失を被る可能性があります。
自動注文であらかじめ損切りラインを設定することで、感情に左右されず、確実に損失を限定できます。
・ 感情に流されるトレード
損切り直後に「取り返したい」と焦って根拠のないポジションを建てたり、損失を先送りしようとナンピンしたりすると、ドローダウンが膨らみやすくなります。
トレード日誌をつけたり、ルールを明文化して心理的バイアスを減らすことが大切です。
・市場環境や戦略との不一致
経済指標や重要イベント前後の急変時、通常のテクニカルだけで損切りを判断すると逆行されやすくなります。特にFOMCやCPIなどは大きく変動するため注意が必要。
テクニカル分析がよくはまる銘柄でも、ファンダによって一瞬重要な価格を突き抜けすぐ戻ることがあるため重要な指標前は維持率に注意する必要があります。
また、スキャルピングとスイングでは適切な損切り幅が異なります。
戦略や市場状況に合わせた柔軟な損切りラインを設定することが重要です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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