この記事を読み終わると得られること

  • 専門用語に関する知識・トレーダー間のスラングの知識

▼ 投資全般 用語集

・注文・板情報

  • ティッカーシンボル (Ticker Symbol)
    金融商品の略称。例:BTCJPY(ビットコイン/円)、XAUUSD(金/ドル)。
  • 取引板 (Order Book)
    価格ごとの買い注文と売り注文の一覧。上段が売り板(Ask)、下段が買い板(Bid)。
  • 数量 (Amount/Size)
    注文や約定の数量。ビットコインなどは0.1枚など小数点単位で取引可能。
  • 気配値 (Quotes)
    現在のBid(買値)とAsk(売値)の提示価格。
  • BID/ASK
    • Bid:買い手が提示する価格(売却時に成立する価格)。
    • Ask:売り手が提示する価格(購入時に成立する価格)。
  • スプレッド (Spread)
    Ask価格とBid価格の差。実質的な取引コスト。

・注文方法・執行条件

  • 指値注文 (Limit Order):指定した価格でのみ約定する注文。
  • 成行注文 (Market Order):価格を問わず即時に約定する注文。
  • 逆指値注文 (Stop Order):一定価格に達したら新規建てや決済が執行される注文。
  • トリガー価格 (Trigger Price):逆指値注文の発動条件となる価格。
  • TP (Take Profit):利確の指値注文。
  • SL (Stop Loss):損切りの逆指値注文。
  • Post Only
    注文が必ず指値として板に並び、成行で約定しないようにするオプション。
  • Reduce Only
    既存ポジションを減らす方向にしか注文が執行されないようにするオプション。
  • メイカー (Maker):板に流動性を供給する注文を出すトレーダー。
  • テイカー (Taker):板にある注文を即時に消化するトレーダー。

・デリバティブ・リスク管理

  • ノックアウトオプション (Knock-Out Option)
    あらかじめ設定した価格に達すると自動的に失効するオプション。リスク限定型。
  • ヘッジ取引 (Hedge)
    保有資産の損失リスクを軽減するため、先物やオプションで逆方向のポジションを取ること。
  • スワップポイント (Swap Point)
    通貨間の金利差調整分。高金利通貨を買うとプラス、逆ならマイナス。業者によって付与条件が異なる。
  • pips (ピップス)
    為替レートの最小単位。USD/JPYの場合は0.01円=1pips、EUR/USDなど小数点以下4桁通貨ペアは0.0001=1pips。

・心理・市場用語

  • FOMO (Fear of Missing Out)
    相場の上昇を「乗り遅れる恐怖」で無理に参加してしまう心理。
  • オタロン/オタショ
    「お試しロング」「お試しショート」の略。少額で相場を試すこと。

・技術・システム関連

  • API (Application Programming Interface)
    取引所や証券会社が提供する外部連携用のキー。自動売買やデータ取得が可能だが、漏洩すると資産流出リスクがある。

・追加で覚えておくと良い用語

  • アルファ (Alpha):市場平均を上回る超過リターン。
  • ベータ (Beta):市場全体との連動度。1なら市場と同じ動き。
  • シャープレシオ (Sharpe Ratio):リスクに対するリターン効率。
  • インフロー/アウトフロー:資金流入・流出。相場の需給を把握できる。
  • ドローダウン (Drawdown):ピークからの資産減少率。リスク管理の重要指標。
  • ボラティリティ (Volatility):価格変動の度合い。リスク指標として多用。
  • マージンコール (Margin Call):証拠金不足時に追加資金を要求されること。
  • 強制ロスカット (Stop Out):証拠金維持率が一定以下になると自動決済される仕組み。

▼ 🔑 暗号資産/ブロックチェーン用語集【完全版】

・🪙 基本用語

  • Bitcoin(ビットコイン)
    世界初の暗号資産。中央管理者が存在せず、分散型台帳で運用される。
  • Altcoin(アルトコイン)
    ビットコイン以外のすべての暗号資産。
  • Blockchain(ブロックチェーン)
    取引記録をブロックにまとめ、連鎖させて保持する分散型台帳。
  • Wallet(ウォレット)
    暗号資産を保管・送受信するためのツール。
    • Hot Wallet:インターネット接続あり(利便性高、リスク高)。
    • Cold Wallet:オフラインで保管(安全性高、利便性低)。

・📈 市場・取引関連

  • Bull Market(強気市場)
    価格が上昇傾向にある相場。
  • Bear Market(弱気市場)
    価格が下降傾向にある相場。
  • HODL(ホドル)
    「Hold」のスペルミスから生まれた用語。長期保有戦略を意味する。
  • Moon(ムーン)
    「価格が月まで上昇する」というスラング。
  • Open Interest(OI)
    未決済の先物や永久契約のポジション数。
  • Funding Rate(資金調達率)
    永久先物の価格を現物価格に近づけるための金利調整メカニズム。
  • Swap(スワップ)
    ある暗号資産を別の暗号資産に交換すること。
  • On-ramp / Off-ramp
    • On-ramp:法定通貨 → 暗号資産へ変換
    • Off-ramp:暗号資産 → 法定通貨へ変換

・💰 資金調達・トークン発行

  • Mint(ミント)
    新しいトークンやNFTを生成・発行する行為。
  • ICO(Initial Coin Offering)
    プロジェクトが直接トークンを販売して資金調達する方式。
  • IEO(Initial Exchange Offering)
    中央集権型取引所を通じて行われるトークン販売。
  • IDO(Initial DEX Offering)
    分散型取引所(DEX)で実施されるトークン販売。即時流動性が得られる。
  • STO(Security Token Offering)
    証券的性質を持つトークンを発行して資金調達する手法。
  • TGE(Token Generation Event)
    トークンの生成イベント。ICOやエアドロップ時に行われる。
  • Airdrop / Giveaway
    プロジェクトが無料でトークンを配布すること。

・🌐 ネットワーク・技術

  • Node(ノード)
    ブロックチェーンに参加するコンピュータ。
  • Validator(バリデーター)
    トランザクションを検証し、ブロックを承認する役割を持つノード。
  • Delegate(デリゲート)
    ネットワークの意思決定に投票する代表者。DPoSで用いられる。
  • Smart Contract(スマートコントラクト)
    条件が満たされると自動で実行される契約プログラム。
  • DApp(分散型アプリケーション)
    スマートコントラクトを基盤に動作するアプリ。
  • DAO(Decentralized Autonomous Organization)
    トークン保有者の投票で運営される自律分散型組織。
  • Gas Fee(ガス代)
    トランザクションやスマートコントラクト実行時に支払う手数料。
  • EVM(Ethereum Virtual Machine)
    イーサリアム上でスマートコントラクトを実行する仮想マシン。
  • Solidity(ソリディティ)
    EVM向けスマートコントラクト開発言語。

・🔗 インフラ・相互運用

  • Layer 1(レイヤー1)
    メインの基盤ブロックチェーン(例:Bitcoin, Ethereum)。
  • Layer 2(レイヤー2)
    スケーラビリティを改善する拡張チェーン(例:Arbitrum, Optimism, zkSync)。
  • zk-Rollup / Optimistic Rollup
    L2スケーリング技術。多くの取引をまとめてL1に記録。
  • Bridge(ブリッジ)
    異なるブロックチェーン間で資産を移動する仕組み。
  • Oracle(オラクル)
    外部データをブロックチェーンに取り込む仕組み(例:Chainlink)。
  • Interoperability(相互運用性)
    複数のブロックチェーン間で資産やデータをやり取りできる性質。

・🏦 DeFi(分散型金融)

  • DEX(Decentralized Exchange)
    分散型取引所。Uniswap, SushiSwap, PancakeSwapなど。
  • Liquidity Pool(流動性プール)
    ユーザーがトークンを預け、取引の流動性を提供する仕組み。
  • Yield Farming(イールドファーミング)
    資金を預けて利回りを得る仕組み。
  • Staking(ステーキング)
    トークンをロックしてネットワークの運営に参加し、報酬を得る。
  • Lending / Borrowing
    トークンの貸し借りを行うDeFiサービス。

・🎨 NFT関連

  • NFT(Non-Fungible Token)
    代替不可能なトークン。アート・音楽・ゲームアイテムなどに利用。
  • Whitelist(ホワイトリスト)
    NFTの早期購入が許可されたユーザーリスト。
  • Floor Price(フロアプライス)
    コレクション内で最も低い価格。
  • Metadata(メタデータ)
    NFTの属性情報(画像URL、特性など)。
  • Minting(ミンティング)
    NFTを新たに生成する行為。

・🔒 セキュリティ・リスク

  • Rug Pull(ラグプル)
    開発者が資金を持ち逃げする詐欺。
  • Phishing(フィッシング)
    偽サイトや偽メールで秘密鍵を盗む手口。
  • Reentrancy Attack(リエントランシー攻撃)
    スマートコントラクトの脆弱性を突いて繰り返し資金を引き出す攻撃。
  • Front-running(フロントランニング)
    他人の取引を事前に検知して先回りする不正取引。
  • MEV(Maximal Extractable Value)
    バリデーターやマイナーが取引順序を操作して利益を最大化する手法。
  • Multisig(マルチシグ)
    複数の署名が揃わないと資金を動かせない仕組み。

・🧪 テスト・開発

  • Testnet(テストネット)
    本番前にアプリやスマートコントラクトを試す環境。
  • Mainnet(メインネット)
    実際に経済価値を持つ取引が行われる本番ネットワーク。
  • Faucet(フォーセット)
    テストネット用の無料トークンを配布するサービス。
  • Snapshot(スナップショット)
    特定時点のアカウント残高を記録すること。エアドロップに利用。

・📢 コミュニティ・文化

  • DYOR(Do Your Own Research)
    自分で調べて投資判断するよう促すフレーズ。
  • FOMO(Fear of Missing Out)
    「乗り遅れる恐怖」から買いを急ぐ心理状態。
  • Whale(クジラ)
    大量の資産を保有し、市場に影響を与える投資家。
  • シビル攻撃 / Sybil Attack
    1人が複数アカウントを作り、システムを不正に利用する行為。

▼為替(Foreign Exchange / FX)完全版用語集

・基本・取引用語

  • FX(Foreign Exchange)
    外国為替証拠金取引。通貨ペアを売買して差益やスワップを得る。
  • 通貨ペア(Currency Pair)
    USD/JPY、EUR/USD など。左が基軸通貨(Base)、右が決済通貨(Quote)。
  • ロット(Lot)
    取引単位。国内FXでは通常1Lot=1万通貨。
  • 証拠金(Margin)
    レバレッジ取引に必要な担保金。証拠金維持率が一定以下になると強制ロスカット。
  • レバレッジ(Leverage)
    少額資金で大きな取引を可能にする仕組み。国内は最大25倍。

・ 為替レート変動

  • 円高 / 円安
    USD/JPY 150円→140円は円高、逆は円安。
  • 為替介入(Currency Intervention)
    政府・日銀が為替市場に直接介入し、円売り・円買いを実施すること。
  • 口先介入(Verbal Intervention)
    政府高官の発言により市場心理を動かすこと。
  • 変動相場制 / 固定相場制
    現在の主要国は変動相場制。かつての日本は1ドル=360円の固定相場制。
  • 実効為替レート(NEER / REER)
    単一通貨を他国通貨バスケットに対して加重平均した指数。REERは物価調整済み。

・トレーダー向け用語

  • スプレッド(Spread)
    Bid(売値)とAsk(買値)の差。実質的な取引コスト。
  • 約定力
    注文が希望通りに成立する度合い。FX業者の実力差が出やすい。
  • スリッページ(Slippage)
    注文価格と約定価格のズレ。高ボラティリティ時に発生しやすい。
  • 追証(Margin Call)
    含み損で証拠金維持率が下がった場合に追加で差し入れる証拠金。
  • 強制ロスカット
    証拠金維持率が一定以下になると自動的にポジションが決済される仕組み。
  • ヘッジ(Hedge)
    リスク回避のため、逆方向のポジションを保有すること。
  • 先物・オプション取引
    実需やヘッジのために利用される。オプションは「権利行使価格(Strike)」が意識される。
  • カバー取引
    FX業者が顧客注文をインターバンク市場で反対売買してリスク回避する取引。

・政策・国際金融

  • 金利差
    2国間の政策金利の違い。スワップポイントの基礎。
  • マクロ経済指標
    米雇用統計、米CPI、日銀短観、ECB理事会など。相場を大きく動かす。
  • 購買力平価(PPP)
    各国の物価水準を基準にした理論為替レート。長期的な均衡水準を測定。
  • 国際収支(Balance of Payments)
    貿易収支、経常収支、資本収支などの総称。為替動向の基礎。
  • トリレンマ(三位一体のジレンマ)
    自由な資本移動、固定相場制、独立した金融政策の3つは同時に成立しないという国際金融の理論。

・市場・プレイヤー

  • インターバンク市場
    銀行間で取引される為替市場。実際の価格形成の中心。
  • 実需筋(Exporters / Importers)
    貿易決済を目的とする企業の為替取引。期末や月末に集中しやすい。
  • 投機筋(Speculators)
    為替差益を狙う投資家やヘッジファンド。短期で相場を大きく動かす。
  • IMM通貨先物ポジション
    シカゴIMMでの投機筋の建玉動向。市場センチメントを読む指標。

・テクニカル・分析

  • 移動平均線(MA)
    SMA、EMAなど。ゴールデンクロス/デッドクロスが売買シグナルに。
  • RSI(Relative Strength Index)
    相場の過熱感を示すオシレーター。70%以上は買われすぎ、30%以下は売られすぎ。
  • MACD
    短期と長期のEMAを用いたトレンド系指標。
  • ボリンジャーバンド
    標準偏差を利用し、価格の偏りを可視化するテクニカル指標。
  • オーダーブック
    市場の注文状況を示す板情報。大口注文の水準が相場の節目になる。

・ 研究者・理論派向け

  • マンデル=フレミング・モデル
    国際マクロ経済の基本モデル。金利・為替・資本移動の関係を示す。
  • 不可能の三位一体(Impossible Trinity)
    資本移動の自由、固定相場制、独立した金融政策を同時に達成できない理論。
  • 裁定取引(Arbitrage)
    複数市場の価格差を利用して無リスク利益を得る取引。FXではトライアングル・アービトラージが有名。
  • 効率的市場仮説(EMH)
    為替レートは常に合理的で、過去の情報から超過利益は得られないとする学説。
  • カバー付き金利平価(CIP)
    金利差が為替フォワードレートに反映される理論。裁定機会をなくす条件。
  • アンカリング通貨
    特定の通貨に自国通貨を連動させる制度。香港ドルは米ドルにペッグされている。
  • 国際金融のトリレンマ
    資本移動自由・為替安定・独立金融政策の3つを同時には達成できない。