TrezorとLedgerどっちがいい?対応通貨・チェーンなどまとめました[コールドウォレット紹介]
この記事を読み終わると得られること
- 自分で持てるコールドウォレットの基礎知識と注意点
- コイン別(BTC, ETH, BNB, USDT, USDC)対応してるチェーン、SOL・XRP・SUI・HyperEVM系のコインに対応しているかのまとめ
- 有名なコールドウォレットのLedgerとTrezorの見た目・価格・特徴の比較表
- コールドウォレットに関するよくあるQ&A
※この記事にはアフィリエイトリンクが使われています。Ledgerのデザインが好きだけど本能的にはTrezor推しです笑

▶ コールドウォレットとは?見落としがちな注意点とは?
・ コールドウォレットとは?
コールドウォレットとは、インターネットから完全に切り離された状態で暗号資産(仮想通貨)を保管するためのウォレット(財布)のことです。もっと簡単にいうと、オフラインだからハッキングされないし、自分で保管するから取引所に預けるより(自己管理できるなら)安全。
仮想通貨の送金には送金元のウォレットによる署名が必要です。今回おすすめとして紹介するコールドウォレットは、その署名をコールドウォレットの物理的なボタンで行い、秘密鍵ハッキングの被害から完全にリスクを取り除く手段です。
購入後、機械上で生成されるシードフレーズ(銀行口座の暗証番号が英単語の羅列になったもの)はビットコインなど多くのウォレットで採用されている規格、BIP-39(Bitcoin Improvement Proposal 39) が使われており、現代の技術ではフレーズを特定するのは不可能と言われています。

例えば、LedgerウォレットにはLedgerLiveという専用のアプリがあります。そこで資産を管理し、コールドウォレットをケーブルやBluetoothで繋げてトランザクションの署名を行います。なお、LedgerLiveに表示されないチェーンの暗号資産はメタマスクなどの外部ウォレットに秘密鍵をインポートせず、カスタムRPCを使うことで表示可能。

・ 私がコールドウォレットをおすすめする背景

CEX(仮想通貨取引所)へ預け入れるのは一見よい選択肢に見えがちですが、セキュリティがしっかりしていても大丈夫じゃないケースがあります。内部の人間が騙されたり、犯行に及ぶことによる人的被害がありユーザーにとってどうしようもないことです。記憶に新しいのは、当時binanceと肩を並べていたFTXです。私はFTXJapanを使っていましたし、BTCUSDTの現物データをよくトレードに使っていたのでよく覚えています。
FTXの崩壊は2022年11月初旬、出金した方が良いと噂が流れ始め、わずか数日で資金の引き出しが停止され、11月11日には破産申請(Chapter 11)が行われました。その後、顧客資金は約27か月間、実質的に凍結されたままとなり、ようやく2025年2月になって初回の資金返還が開始されました。
しかも返還額は2022年11月時点の評価額を基準に算出されており、仮想通貨市場のその後の上昇分は反映されていません。このように、取引所に資産を預けたままにしておくことは、倒産や不正、システム障害などのリスクに直結します。自分の資産を真に守るためには、取引所のウォレットではなく、秘密鍵を自分で管理できるコールドウォレットを活用することが何より重要です。
・ 見落としがちなコールドウォレットの注意点
また、見落としがちな注意点として、コールドウォレットで生成されるリカバリーフレーズをメタマスクにインポートしたり、メタマスクで生成されたリカバリーフレーズを実機にインポートするとコールドウォレットを購入した意味がないため注意が必要。

なお、ウォレットごとに署名できるネットワークの種類に差があります。両者ともビットコイン、リップル、ソラナなどのEVM非互換の有名チェーンやイーサリアムとEVM互換があるBaseチェーン、Optimismチェーンに対応していますがマイナーなチェーンのトランザクションには非対応だったりするためマイナーなトークンを保管したい人はその都度確認が必要です。
▶ 実際にLedger Nano S Plusを購入して使ってみた
下記記事でセットアップを詳しく説明してます
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▶ 対応ネットワーク/Supported Networks
・ ビットコイン対応ネットワーク/Supported Networks for Bitcoin Deposits

マイナーなアルトコインはここでは紹介しきれないため公式サイトで確認するワンね。対応しているかしていないかはTrezorやLedgerがそのチェーンのトランザクションの署名に対応しているかどうかという意味だワンよ。
| Coin(コイン) | Chain(チェーン) | Trezor(トレザー) | Ledger(レジャー) |
|---|---|---|---|
| Bitcoin | Bitcoin | 〇 | 〇(Liveアプリ対応) |
| Coin(コイン) | Trezor(トレザー) | Ledger(レジャー) |
|---|---|---|
| Wrapped Bitcoin (WBTC) | ・Ethereum ・Merlin ・Solana ・Goat | ・Ethereum ・Solana |
| Coin(コイン) | Trezor(トレザー) | Ledger(レジャー) |
|---|---|---|
| Coinbase Wrapped BTC | ・Ethereum ・Base ・ArbitrumOne ・Solana | ・Ethereum ・Base ・ArbitrumOne ・Solana |
・ Ethereum対応ネットワーク/Supported Networks for Ethereum Deposits

LedgerLiveアプリには表示されないチェーンもメタマスクなどの外部ウォレットに接続して(秘密鍵のインポート不要)カスタムネットワークでチェーンを追加すれば表示できるワンね
| Ethereum対応チェーン | Trezor(トレザー) | Ledger(レジャー) |
|---|---|---|
| EthereumMainnet | 〇 | 〇(Liveアプリ対応) |
| BinanceSmartChain | 〇 | 〇(Liveアプリ対応) |
| ArbitrumOne | 〇 | 〇 |
| Optimism | 〇 | 〇 |
| Base | 〇 | 〇 |
| Polygon zkEVM | 〇 | 〇(Liveアプリ対応) |
| Linea | 〇 | 〇 |
| Unichain | 〇 | 〇 |
| and Others(その他) | and Others(その他) |
・ BNB対応ネットワーク/Supported Networks for BNB Deposits
| Chain(チェーン) | Trezor(トレザー) | Ledger(レジャー) |
|---|---|---|
| EthereumMainnet | 〇 | 〇 |
| BNB Smart Chain | 〇 | 〇 |
| OPBNB | 〇 | 〇 |
・ テザーUSDT対応ネットワーク/Supported Networks for TetherUSDT Deposits
| USDT対応チェーン | Trezor(トレザー) | Ledger(レジャー) |
|---|---|---|
| EthereumMainnet | 〇 | 〇 |
| BinanceSmartChain | 〇 | 〇 |
| ArbitrumOne | 〇 | 〇 |
| Optimism | 〇 | 〇 |
| Base | 〇 | 〇 |
| Polygon POS | 〇 | 〇 |
| Celo | 〇 | 〇 |
| Avalanche | 〇 | 〇 |
| Solana | 〇 | 〇 |
USDTは下記のように①仮想通貨ウォレットに国内取引所からETHなどを送金、②JumperExchangeなどにそのウォレットを接続してUSDTにスワップ

・ USDC対応ネットワーク/Supported Networks for USDC Deposits
| USDC対応チェーン | Trezor(トレザー) | Ledger(レジャー) |
|---|---|---|
| EthereumMainnet | 〇 | 〇 |
| ArbitrumOne | 〇 | 〇 |
| Optimism | 〇 | 〇 |
| Base | 〇 | 〇 |
| Polygon POS | 〇 | 〇 |
| ZkSync | 〇 | 〇 |
| Avalanche | 〇 | 〇 |
| Solana | 〇 | 〇 |
| Unichain | 〇 | 〇 |
| Celo | 〇 | 〇 |
and Others
・ HyperEVMチェーン対応コイン
| コイン | Trezor(トレザー) | Ledger(レジャー) |
|---|---|---|
| Wrapped HYPE | 〇 | |
| Staked HYPE | 〇 | |
| Looped Hype | 〇 | |
| Hyperlane | 〇 | |
| Hyperwave HLP | 〇 | |
| Hyper USD(USDHL) | 〇 | |
| USDT0 | 〇 | |
| Felix feUSD | 〇 |
and others.
Trezorでは上記のようなHyperEVMチェーンのコインに対応しており公式にサポートされてます。Ledgerでは資産を確認できる専用のアプリには非対応だが、メタマスクでカスタムRPCを追加することで使えます。新興チェーンなので必ず公式で確認するか小額でのテスト送金を行いましょう。
・ [SolanaやXRP]その他非EVM互換チェーン
| Chain(チェーン) | Trezor(トレザー) | Ledger(レジャー) |
|---|---|---|
| Solana | 〇 | 〇(Liveアプリに対応) |
| Ripple | 〇 | 〇(Liveアプリに対応) |
| TRON(TRC20) | 〇 | 〇 |
| SUI | ☓ | 〇(Liveアプリに対応) |
LedgerはSuiチェーンに対応しています。
▶ 【LedgerとTrezorを比較】持ち運びやすいのは?セキュリティは?
| Trezor(トレザー) | Ledger(レジャー) |
|---|---|
| 全3モデル 49ドル~169ドル | 13,499円~68,299円 |

Ledgerシリーズはコンパクト、Trezorは全般的にがっしりめなイメージワンね。為替レートによって値段が変わるので注意ワンよ


| 比較項目 | Trezor(トレザー) | Ledger(レジャー) |
|---|---|---|
| 対応しているコイン | 数千種類以上、NFTにも対応 | 数千種類以上、マイナーコインも含めるとLedgerの方が多い。NFTにも対応 |
| 接続可能OS | macOS, Windows, Linux, Android(ケーブル), iOS(閲覧のみ) | macOS, Windows, Linux, Android, iOS モデルによってBluetoothが |
| セキュリティ | PINの入力番号をランダムにすることによるキーロガー対策、設計を公開することによる透明性の高さ | クレジットカードやパスポートにも使われる軍用レベルのチップを使用。万が一、1つの仮想通貨アプリが悪意を持っていても、他のアプリには影響しない設計。 |
| ケーブル | マイクロUSBやタイプCのUSB | タイプCのUSB、Bluetooth、近距離無線通信 |
| 補足 | ビットコインやイーサリアムなどの主要暗号資産だけならこっちで十分すぎる性能 | ビットコインと合わせて他のマイナーなアルトコインも保管しておきたいならこっち。Liveアプリに対応していないコインはいちいち個別に対応しないといけないのが不便。 |
| 公式サイト | Trezor国内正規代理店 | Ledger公式サイト(日本語あり) |
▶ コールドウォレットに関するよくある質問
・コールドウォレットを無くしたら資産は消えますか?
発行されるシードフレーズをなくさなければ、本体が盗まれようが物理的に壊れようが資産にまたアクセスできます。
・コールドウォレットは毎回PCに接続する必要がありますか?
送金署名を行うときのみ接続が必要になります。
・アップデートなどはありますか?
定期的に各製品のアップデートがあるため、最後に触ってから時間がたったら確認しましょう。ファームウェアをアップデートしないとセキュリティの問題によって署名できなくなる可能性があります。LedgerLiveのアプリも同様、アップデートがあればインストールが必要。
・ハードウェアウォレットに入れておけば100%安全?
保管先の候補は国内の取引所、メタマスクやコインベースウォレットなどのホットウォレット、この記事で紹介しているtrezorとLedgerのコールドウォレットの3つがあります。(海外取引所に大金を置いとくのは論外)
国内取引所はレンディング機能や自動ステーキング機能などがあり便利ですよね。しかしDMMBitcoinから約400億円相当のビットコインが抜かれてしまったことを思い出すと、補償があっても暴落のタイミングと重なり利確が遅れる可能性、日本円で補償され強制利確されることを否めないため大金は置いとけないです。
メタマスクなどのホットウォレットは送金の承認権限が秘密鍵を知っている当人にしかないので安全ですが、秘密鍵が漏洩したり悪質なプログラムに自動的に署名させられることで盗まれるためコールドウォレットには安全面で劣ります。
というのも、コールドウォレットはオフラインで保管するため、ハッキングの被害を受けず送金時の署名も物理的なボタンで行うため自ら偽サイトに行かなければかなり安心できます。
▶ まとめ:頻繁に署名するウォレットと資産管理するウォレットは分けましょう

ビットコイン、イーサリアムなどの時価総額が高いコインを資産として長期で持ちたい方はコールドウォレットに入れて長期保存。それとは別でメタマスクやコインベースウォレットなどのホットウォレットを持ち、そちらでのみDefiなどでスワップの承認などを行うよう分別すると安心です。
資産はコールドウォレットに保存しておき、円転する時だけ取引所に移動、資金移動以外のトランザクションの承認はコールドウォレットではしないのが一番安心ですね。
モデルによって機能の違いはありますが、セキュリティの安心度合は同じです。また、あなたがビットコインやイーサリアムを安全なところで長期保管したいだけであればTrezorの一番安いモデルで大丈夫だと思います。アルトコインをよく長期で保管する人ならLedger製品を使いましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。


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